福井市内で「アトリエ野村」を経営する野村礼子さん。
みなさんは頂いた花束を美しく残せたら?と考えたことはありませんか?思い出と一緒に生のお花を押し花加工やドライ加工にして残すお仕事をされている野村さんにたっぷりといろんなことを聞いてきました。
8年ぐらいかしら?それまでは「フラワーリース野村」として造花のリース・レンタルを35歳くらいから30年やりながら、40歳くらいの時にフラワーアレンジを習ってブーケ作りを始めました。
その時に「ブーケを残す」というものをブライダル雑誌で見て「あ~私もやりたいな~」って思って。
その雑誌に載っていたブーケの押し花の額入りのものがあまりにもきれいで♪
昔 学校でやったことのある押し花は茶色い・・・イメージだったんだけど
その雑誌を見た時には「こんなにきれいに残せるなんて!」ってパッと目の前が明るくなった気がしました。
お客様の立場に立って考えてもお花は生だとしばらくして枯れてしまうし
こういう風に美しく残すことが出来たらいいんだろうなあ。
喜んでもらえるだろうなあって。
押花業界では有名なコロネットの会社が、ちょうどアトリエを募集していたのですぐ申込みました。名古屋まで通い、お金も日数もかかりましたが、半年程かけて研修を受け資格を取りました。その後も大事なお客様のブーケをお預かりするとなると、少しでも良い作品を作りたくて、2年間ほどはプロである名古屋の安達先生のところに通い覚えましたネ。
そう。そしてすぐにある雑誌で見つけた「ドライ加工」の広告を見つけて
「福井にもこういうのがあるといいのにな~。やりたいな~。」って思って。
でも押し花を習っていたところではドライ加工は教えてないし どこで習ったらいいのかわからなかったの。
けれど、やっぱり気持ちがあるとどっかから情報が入ってくるというか・・・金沢まで行ってドライ加工のさわりを教えてもらったの。
けれどその人は本格的に教えていたわけじゃないから そこからは自分でいろんな研究もして自分でまとめていきました。そのうちドライ加工の商品が作れるようになりました。
そしたら全国展開をしているコロネット 今はメープルノブっていう押し花の会社所属の各アトリエが「アトリエ野村の技術を教えてほしい。」って話になって
10か所くらい関東・関西のアトリエに教えさせてもらいました。静岡、滋賀、大阪、名古屋のアトリエの人達は福井のこの場所まで習いにきました。
そうかもしれない。自分が気になったらとことんまでやるの。これがいいと思うとそれを取り入れていくし よりいいものを作りたいから努力をするんですね。
かもしれない(笑)。真面目な方だと思う。気になったりすると一生懸命やる。一生懸命努力をする。なんか途中でほったらかしに出来なくて。
趣味でやっているソフトバレーもずっと止めないで自分が守っているポジションは今でも上手くなるように努力しています。ボールを叩くのが弱いから強く叩けるように自主練習をします。この年になると筋力も衰えるから筋力をつける工夫をしたり 膝が痛ければ負担にならないように太ももに筋力をつける努力をするとか。
努力することって きっと何にでも繋がっていると思うんですよね。
リースの仕事も一緒にやっていたから一緒にやりだしてからもう10年になるかな。
押し花は私 ドライ加工は娘。それぞれにお互い責任をもってやっています。仕事のパートナーとしてもいい関係だと思います。
娘は凝り性なんです。性格は自分とはちがうと思うな~。そこまで追求しなくてもいいんじゃない~って 見ていて思うもの(笑)アトリエさん10か所くらいに教えたりもしているから責任もあるんだろうけどね。
私と似ているところ?・・・わかんな~い(笑)
でも私はなんでも凝らないもん。
やらなあかんことは凝るんだけど 娘は私以上やな~と思う。
周りを見ていると同年代の女性は仕事はもう終えて家の中に入っている人が多い。今の年齢になると体力的にも頭の回転からしても バランスよくなんでも出来るものじゃない。そこを若い人にカバーしてもらって 段々と若い人に中心になってやってもらうのを譲っていきたい。
頑張ろうと思っても私が受け皿として頼まれたものを受け止められないんじゃお客さまにご迷惑をかけてしまうし 若い世代の人達に参加してもらってやっていけば 一緒に協力してやっていけると思います。
ええ。まあ。
そうね。それはお互いに遠慮なく。遠慮していたらお客様のいいものが出来なくなるから。お互いにあ~じゃないこ~じゃないって言うけれども 最終的には若い人に華を持たせるの。
ほら。ブライダルだと特に若い感性を大切にしたいので。
でもちょっと・・・ってところは言うけれど。
主人はほとんど「フラワーリース野村」の方を。
以前は銀行の仕事をしていたので 会計はおまかせしています。
全部自分でやらなくてはいけないと大変ですよね。主人は会計はやってくれるし 倉庫から花を持ってきたりしまってくれたり 配達もしてくれます。
お互いに近くにいるから仕事のこともわかってくれていて、私が仕事で遅くなってもご飯が遅いって怒ることはないですね。一緒にやっているから理解もしてくれていて 夜8時くらいから晩ご飯になっても黙っていてくれる。
やっぱり伴侶は選ぶ時が大切なんですね(笑)
そうね~(大笑い)
おふたりの幸せを願いながら。。。
出来るだけお預かりしたものをきれいに仕上げて新婚家庭に置いてもらえるように。
お二人にとって大切なものだからバランスよくいいものを!それを絶えず思ってます。
お礼状を下さいます。わざわざよかった~ってハガキを頂くと、あ~よかった~って思って嬉しくなります。お渡しする時も「幸せのお守り」として大切になさって下さいねという気持ちです。
いろんなシーンで頂いた花束も 頂いた次の日~3,4日以内に持ってきて頂ければ同じように残せます。押し花でもドライ加工でも。
今お預かりしているのは会社の部下から送られたという花束のドライ加工。
勤めておられた会社を退職されたときにもらったものだそうで、「何のお花が好きですか?」って聞かれて答えた「黄色いフリージア」がちゃんと花束に入っていたのが嬉しかったそうです。
そんなお話を伺うとその方の人生にも少し触れさせて頂いたような・・・だからこそただお預かりして出来ました~ってお渡しするだけじゃなく やっぱりお渡しするまでその方の気持ちや贈られた皆さんの気持ちを考えながら心をこめて作りたいなって。
はい。私もそう思います。きっと出来上がったものをこれからのいろんなシーンで見て「あの頃こんなに頑張っていたんだな」って
元気をもらったりすることもあると思いますから。その方とこの花達も一緒に人生を歩めることを喜んでくれていると思いますし。
この仕事をずっと続けていきたいです。
これからもひとつひとつ心をこめて お客様が手にして喜んでくれるものを作っていきたい。
まだ知らない方もいらっしゃると思うので「記念の花束を残せる」事をたくさんの方に知って頂きたい。それと今年初めにホームページやブログもリニューアルしたので全国の皆さんに知ってほしいです。
HPはこちら→http://a-nom.net/ ブログはこちら→http://ameblo.jp/ateliernomura/
年齢を重ねてくると ふとこれまでの自分を振り返った時に「なんとなく1年ずつコツコツやってくると実を結ぶな~って。あ~こうしてやってきたから今の自分があるんだな~」って感じます。
コツコツやることが大事!それを繰り返しているといいものが出来てくる。それとちょっとの冒険を度胸を出してやる!それを達成するためには情報をたくさん聞いていろんな勉強もする。自分の努力も必要!それがまた次に繋がっていく!これが大切だと思います。
お話をしているとふんわりとしたやさしい空気で包みこんで下さる野村さん。そのやさしさは作品にも表れています。
積み重ねる努力と少しの冒険☆私も見習おうっと!
人生のターニングポイントで大切な方から頂いたお花を皆さんも思い出と一緒に残してみませんか?
私も友人の結婚式のお祝いに、そのときのブーケをドライ加工していただきました。その日の思い出と一緒にいつまでも幸せでありますように♪
お店のご案内 【 アトリエ野村 】
住所:福井市新田塚2-104-14
TEL:0776-24-1972
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